clear frame
back smoke lends
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1stサンプルでフレーム形状は奇跡の完璧な着地を果たしたのだったが、レンズを固定する溝に若干の問題が発生してしまい、工場でもう一度作り直した2ndプロトタイプ。数多くのレンズから再選考し、高性能でより厚いレンズを搭載した、現在販売されているサングラスの原型となったサンプルがコイツだ。
余談ではあるがここで幻となった1stサンプルの話も記しておこう。
恐ろしい偶然なのだが、1stサンプルは ”super cats eye” のライナーノートにも記述した、初めて手にした物と同じ ”黒フレームにミラーレンズ” の形状で手元にやって来た。これは宿命なんだと運命を感じ、何の迷いも無く装着してみると以前の安物キャッツアイとは全く異なり、ミラーレンズでも違和感無くしっかりオレの顔面に貼り付いてくれたのだ。ここまで粘り、拘り続けた出来たこのサングラスは、未完成ながらも周りからの評判は上々で、2nd サンプルの到着を確認後,本生産に踏み切る段階にまで進んでいた。
しかし!!JOE ALCOHL & WONDEFUL WORLDでも活躍するex SDS ~ DELTA ~ CORDのHIDEから”1stサンプルを是非ライブで使用したい”との嬉しい申し出があり、快く貸した時、またもや起きてはならない事態に直面してしまった。ライブ終盤、白熱したHIDEが派手なライブアクションをしていた時、ゆるい溝の欠陥によりレンズが全て吹っ飛んでしまったのである!!!そしてライブ終了後、必死の捜索も空しくレンズは見つからず、残った物は変わり果てた姿のサングラスフレームのみとなってしまったのだった。これだけ苦戦した、世界に1本しかない1stサンプルが一瞬で!!!!! その訃報を聞いて、オレはあまりのショックで寝込んでしまった、、、、、
大きな代償と引き換えに、現在この 2ndサンプルを経てsuper cats eye は完成されたフォルムの21世紀のキャッツアイサングラスとしてこの世に存在している。その為、現存するプロトタイプはカラーサンプルとクリアキャッツアイの2本だけとなる。もちろんオレはHIDEを恨んでも、憎んでもいない。それより、そのようなロックンロールな状態に散ったプロトタイプのサングラスを誇りに思っている。さらば幻の1stサンプル。さらば青臭いオレの思い出よ、、、、、