Super Cats Eye Sunglasses
- CODE
- OPTA-000005
- PRICE
- 12,600 YEN
- FORMAT
- Eye Wear
- MATERIAL
- ACETATE
- COLOUR
- Amber / Green
Super Cats Eye Sunglasses
今回も1%13から、ひとつの極限に至った作品を紹介しよう。そう幾多の呪われた伝説の中から蘇ったサングラス、“SUPERCATS EYE"を!!
今からさかのぼる事、約30年程前、不良のサングラスといえばキャッツアイか45°のグラサンが定番だった時代があった。コワかっこいい兄ちゃん達は皆どちらかをかけていた”80年代”といわれる時代だ。
生まれて初めてキャッツアイに遭遇した小6の冬、顔面にはり付いてゆくホールド感とシャープなルックスにオレは完全にノックアウトされ、このサングラスが持つ得体の知れない異次元的雰囲気にただ圧倒されるだけであった。中学に入学してすぐ、連れから譲り受けたキャッツアイはオレの高ぶる期待に反して、黒フレーム、ミラーレンズという、いわゆる ”銀蝿ジョニー” がかけていたモデルだった。求めていたイメージとは違和感を感じつつも、初キャッツアイだったので素直に喜んではいたのだが、実際かけてみると何故か全く似合わず、あれこれ頑張ったのだが結局手放す事になってしまった。そして、その達成感の無さからか、その後何度となく購入を試みるのだがぴったりフィットするものに全く出会えず、そこからオレとキャッツアイとの長き戦いは始まるのであった。
サングラスに対して何の知識も持ち合わせていないオレは、素人考えで熱を加えれば変形するであろうと、最初は火であぶり形状を変形させていたのだが、いつもギリギリのところで必ず焦がしてしまいアウト。その後、メガネ屋でフレームの調整方法を見ていたところ、専用のドライヤーで変形させているのに気付き、自宅で1200wのドライヤーをブロックで固定し変形させていたが、熱量が低くいまいちな変形で頓挫。そして最終的には”鍋でゆでる”と言う荒療治にまでにた辿り着いたのであった。ある程度まで自由に変形できる技術には至ったのだが、フレームはゆがみ、まつげはレンズにあたってしまい、結果、劣化整形となる着地でしかなかった。そしてそれがオレの求めていた”レンズが横まで伸びたキャッツアイ”のような独特のカーブを持つサングラスにはなるはずもなかった。
奇跡的に90年代に2度ほど名古屋の伝説のロンドンショップ、”エレクトリック”でデッドストック状態のサングラスを手に入れる事に成功した。しかし、入手時には既に生産されてから30年近く時間が経過してしまっており、一つはプラスチックの経年劣化(限界)により自然崩壊、もう一つもDOLLインタビュー/撮影後、深夜にIDORAのベーシスト、ベータケの家に遊びに行った帰りにブロックにつまずき顔面から直角に倒れ破損、そしてもう2度と手に入らないと無いと思い、諦めかけていた2010年秋に下北沢の45revolutionで同じくデッドストックで入荷されたクリアレッドの同形のサングラスを発見、3度目の入手に成功したのだった。”これをかけてキングスロードを練り歩いてやる!”と、その冬に喜び勇んで行ったロンドン初日に再び事件は起こった。ポートベロマーケットで物色するには少し視界が悪いと、ベルスタッフの胸ポケットに入れていたところ、人ごみに押されてしまい”ペキッ”という音と共に絶対割れてはいけない可動部分が破損してしまったのだ。稼働時間たった2時間でだ!!!忌まわしく、どこまでも不運な宿命につきまとわれたこのサングラス。オレは必ず自力で作ってやると、ノッティングヒルゲイトの安ホテルで誓ったのだった、、、、
キャッツアイという名前がついたサングラスは1950年代から既に存在はしていたのだが、最初期の形状は平面的なつり目形状のサングラスであり、いわゆる現在市販されているカーブのかかったサングラスでは無かった。1960年代に入ってアウトサイダーモータリゼーション文化とサイケデリック文化の発達/融合により様々な形状のキャッツアイサングラスのプロトタイプが生み出されてくる。1970年代には数種類のバリエーションの模索期を経ていわゆる現在販売されているキャッツアイの形状に落ち着いて行った。一般化した80年代以後は、しばらく変化が無かったのだが、90年代に入りツルの耳のかかる部分に変化をつけたnew キャッツアイが国内で生まれる。発売されてすぐに原宿で購入してみると以前のキャッツアイに比べ凄くかけやすく、幾分シェイプが鋭くなっていた。(凄く気に入っていたのだが、それもその数週間後に愛知県、内海に行った時、あっという間に波にさらわれてしまった)また、スタンダードタイプでは90年代中頃からバイカーブームの流れでクリアオレンジやクリアイエローのレンズバリエーションも販売されていた。フレームカラーもその後バリエーションが増えオブスキュアな物としてクリア素材のフレームもその後登場したが短命に終わってしまった。そして更に時を経て21世紀に入りバイカーフレームとの中間的な構造の国産新型キャッツアイが現在販売されている。
事あるたびに各方面でこの形状のサングラスが製造可能かどうかを打診してはいたのだが、帰ってくる言葉は”型代100万、有りものでさえもロット1万!”と、とても個人では太刀打ちがきかない解答であった。立ち向かっては切られ、起きてはまた切られ15年以上の歳月を費やした。しかし、どうせ作るなら”よりハイスペックなサングラスの製造を”と視点を変え、1%13の右腕、岩前に頼んで国産メガネの老舗、福井県の鯖江のメガネ職人の工房に送り、手作りで製作できるかどうかを打診してみた。しかし帰って来た答えは、”あまりにもカーブが強すぎて無理”との絶望的な返答だった。諦める事ができないオレは、再び岩前と作戦会議を開き、生産国がイタリアということはわかっているのでデッドストックで入荷しているのならば、万が一の確率で輸入元から生産工場を割り出し連絡を取り、更に万が一の確率で型さえ現存していれば製作は可能であろうと言う1%にも満たない確立の結論に達した。そんな途方も無く0に近い確率の中、輸入している45revolutionに無理を言って尋ねてみたところ、やはり古い物なのでリサーチする事は不可能という結果であった。しかしこの無謀とも言える製作に対し45 revolutionが快く相談に乗ってくれ、東京の卸問屋や友人、知人に当たってくれた。network of friends!! パンク/ロックンロールの素晴らしさを再確認する事が出来た瞬間だった。 しかし結果は空しくも不可能という解答であった、、、、、
しかしそれでもオレは諦めなかった。いや正確には諦めれなかった。そして、とうとう作れる工場を探し当てたのであった!!
製作にあたって、発生からこれだけの年数がたったにも関わらず進化を遂げなかった理由を私的に考察してみた。結論としては、1)80年代初旬のほんの一瞬意外、需要が全くない2)個性的すぎて万人に受けない3)ディティールに問題がありかけにくい4)そして、サングラスとしては最も致命的な問題である”レンズが暗く異常に物が見にくい”と言う決定的にダメな要素がそろったサングラス(厳密にはトイグラス)なのである。唯一、救われる点としてはロックンロール/パンク的な重要なアイコンとして今でも生き続けている事である。しかし現代では定番として変化や進化もせず形骸化~風化寸前に至ってしまっているのもまた事実である。キャッツアイとは別の立ち位置から発生/進化を遂げてきたスポーツサングラスは形状的には近い位置にいるとは思うのだが、やはりそこからは不良とロックンロール/パンク/サブカルチャー的な香りは少なく、あくまでスポーツサングラスの領域からのアプローチなのである。
それほどまでに難易度が高く、必要性、実用性が徹底的に欠落したこのサングラスにオレが執着する理由は、”どのサングラスよりもシャープで危険なイメージを今でも持ち続けている”という点と”時代に媚びない最もルックスの良いキャッツアイサングラスが21世紀に現存していない”という2つの大きな理由があるからである。そしてそんな出来損ないのサングラスをこよなく愛する超高感度の異端児達の為に、オレはダメ要素を完全に昇華させ、必要とする全ての年代のアウトサイダーのイメージを抽出/注入し最高のスペックで設計/生産にあたった。
初回プレスののフレームカラーはキャッツアイサングラスとしては初期CREAM SODAでしか見たことの無い、ビンテージイメージの”べっ甲色”を選択。べっ甲カラーのバリエーションとしては危険度の高いグッチのサングラスに真っ向から対抗すべく黄色べっ甲を選択した。これはヒョウ柄のイメージに近いニュアンスを表現する事が可能である。製造方法は近代のスポーツサングラスと同じ”インジェクション製法”で製作されており、べっ甲調の表現には手作業による塗装を行なった。これにより1本1本が異なった表情となりリミテッド感が増す仕掛けとなっている。グッチに比べ、チープな印象は、作為的な表現による似て異なる物であり、逆にその絶妙なチープ感がパンク/ロックンロール的であると自負する。もちろん現代の最新塗装技術で着色されている為、全く違和感は感じられない。レンズカラーはレイバンカラーの#3を選択し視界も良好に仕上げた。UV加工のポリカーボネイトレンズを使用しており可視光線透過率は15%。既存のキャッツアイと比べ抜群の透過性を確保した。フレームとレンズのマッチングとしては50年代の配色になる仕掛けだ。形状は”EAZY RIDER” に登場してくるプッシャー役がかけていた60年代後半に製造されていたイタリア製のハイカーブキャッツアイのイメージをサンプリング。弱点として考えられる可動部分の補強修正とベースとなったオリジナルに見られた原材料を控える為に作られたスポット部分も原料を埋め込んで滑らかな質感を増した。そして70年代~80年代のパンクスがかけていたイメージはそのまま残し、90年代の頑強なハードコアエッセンスは60年代には無かった、進化したプラスチック素材に落とし込んで行った。統合的に製造方法/材料は21世紀の最新のスポーツサングラスと同様な為、デッドストック物とは完全に別物な現代のサングラスとして蘇ったのである。かけてみてわかると思うのだが、かなりアバンギャルドなルックスなのだが意外とあわせやすくまた年齢、性別を選ばない優れものだと言う事に気付くであろう。
リリースに置いて1stプレスとしてべっ甲フレーム x グリーンレンズ、2ndプレスとしてブラックフレーム x ブラックレンズを製造、オリジナルデザイン/リミテッドカラーのコレクタブルケースとフランクミューラーと同じテイジン製最高級オリジナルクロスが付属する。
製造を決意し、打ち合わせに出向いてから更に1年4ヶ月。製造過程でも地獄のストレスと苦難の連続を重ね、今ここにイバラの道を乗り越えてパンク、ロックンロールの意地とプライドを掲げ"SUPER CATS EYE"として未来に向けてリリースする。
時代が巨大産業に飲み込まれてゆこうとしてもなお、独自のこだわりを結晶化させ発信する人たちと共に
TAKACHO LONDON
<<ご購入に際しての注意>>
このサングラスは形状的にはサングラスですがは構造的にはトイグラスであり、それを極限にまでサングラスの製法とパーツで仕上げた商品となります。よって最後の最後に、やはりトイグラスでもあるため、トイグラスとしての構造上での限界によりレンズ固定がフレームのみとなっています。サンプルテストにより日常生活での使用には全く問題はありませんが、落下や激しいライブ、乱闘時にはレンズが外れる可能性が一般のサングラスより高いので取り扱いにはご注意ください。どうしても気になる人は少量のボンド等で固定する方法もありますが、失敗しても責任は取りかねます。またパソコン、液晶パネルを見た場合、強いレンズカーブの光の屈折により暗く見にくくなる場合がありますのでご注意ください。
Super Cats Eye Sunglasses
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この度は、お問い合わせ誠にありがとうございました。