No Cross Boots
- CODE
- OPF-000001
- PRICE
- 53,000 YEN
- FORMAT
- Boots
- MATERIAL
- Suede Leather
- COLOUR
- Black
No Cross Boots
”これはクロスブーツでは無い”
発想の原点はもちろんあのseditionaries ~ boy の"スタッズシューズ"だ。難易度が高く履きこなすには高度なセンスと人格を持ち合わせなければ、しっくりハマらないと言われているかどうかは定かでは無いが、ひどく履く人を選ぶ、敷居の高い靴であった。ラバーソールやエアソールシューズに比べ格段に生産数と需要の少ない、存在自体が絶対的少数派の超異端なブーツである。ボンデージブーツの進化型としての歴史もある。
製作に関し、具体的な構想は21世紀初頭には完成していた。一部のロンドン狂達にはにはご存知のとうり、当時ドクターマーチン福岡の安武社長の協力により2003年頃にサンプル製作までは既に完了しており、DELTAのライブで物販コーナーの片隅でライブとは全く関係なくオーダーを受け付けていたところを目撃した人も多いはずである。
予約を受け付ける所までは順調であったのだが、同時期に” CHELSEAの閉店 ”という超個人的なアクシデントにみまわれ、以降、財政面の悪化により製作を中止することを余儀なくされてしまっていた。そして以後10年近く全く動けない状態が続いていた。しかし時を経て2009年、1%13の立ち上げ以後、世に輩出され続けるアイコンに対し、純粋なパンク/ロンドンのエッセンスが薄れていっている事を憂い、他の作品と同じく今の時代に意識的に残すべく再度製作にかかった。
NO CROSS BOOTSの最大の特長は、象徴でもあるスクエアスタッズを ”搭載しない事” により、今まで固定され続けたイメージと概念に大きな反旗をひるがえしつつ、別次元の宗教コードを忍ばせるマイナスゼロのデザイン。CHAOTIC DISCORDでツイストを踊る感じやSORE THROATでポゴダンスを踊る感覚に近い存在でもある。ディティールはオリジナル同様、先端が細身な木型を使用しシャープトップな作りとなっている。黒スエードによる仕様は、様々なサウンドスタイルにロンドンのエッセンスを加える事が可能である。
原産国はジュビリー、オリンピックとにわかに湧いてる斜陽の大国イングランド。生粋の純血種である。製作は現代の製法で作られるため、中古品とは異なり非常に頑丈な作りになっていて、しっかり履き込める靴に仕上っている。
ソール部分はオリジナルのEVAソールから、ほぼ同じ厚さのクレープソールno 4に変更。1%13が最重要視するロックンロールにフィードバックさせる。立て筋を入れる事で70年代初頭のテッズの血筋を引くネオクラッシック。no4ソールはラバーソールの歩行ストレスを可能な限り軽減してくれるだろう。
サンプル製作時フロントフラップの裏はあえて表皮を使用しフラップを裏返して履いたとき、異なったイメージで履けるようにアレンジされていたが、最終決定時、英国側の意向でスエード素材への変更仕様となった。同様にベルト部分裏も表皮を使用し、デザインと機能性をあげた。見え隠れする黒革は足元のアクセントとなる。使用方法もフラップの上で締めたりフラップの下で締めたり、表裏、と様々なバリエーションで履く事が可能である。スウェードどうしでの革の劣化を防ぎ着用時少しでもスリップしやすい様にも工夫された。こちらは変更無しで制作されている。
内張りに使用するレザーは赤を使用することで、血液とゴシックをイメージ。革質はしっかりしており、内張りに仕様するには非常に贅沢な選択だ。インソールも同色を選択し統一感を持たせた。また、一般的に使用される中敷きより長いものを選択し、黒と赤のコントラストをはっきりさせることにより、打ち上げで脱いだときもスタイリッシュになるよう考えられている。タグはリッチな刻印ゴールドプリント。汚い足で踏みつけろ!
アイレットはもちろん靴ひもを通すように作られているのだが、紐を通す事無く”2本のバックルで固定するだけ”で十分歩行は可能である。下のストラップ位置が確定したら、上のストラップのみで脱ぎ履きが可能になり、見た目より使い勝手の良い靴である。革ジャンのエポレット同様、フラップの折り返し部分をカットする事により(タンカット/舌切り/嘘つきへの代償)ボンデージブーツの様なシルエットを表現する事ができ、よりワイルドでタイトな履き方も可能(著者はBOYのクロスブーツをタンカット施術している)実際履きやすく、実用的になる一面も兼ね揃えているが、責任は一切取らない。
完全に商業ベースを無視した作品の為、一個人での量産は不可能で(1%13はあくまで作品リリースの形態でありアパレル会社ではない)、幻の靴となってしまう事は必至だが、今回も全国にちらばる、リアルロッカーズに対し最大限意思表示できたと考える。
今回このNO CROSS BOOTSを製作するにあたって、こちらの都合により頓挫したにもかかわらず、快く製作を受け入れてくれたドクターマーチン福岡の安武社長と製作を担当してくれた冨久君に感謝と敬意を表す。
No Cross Boots
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この度は、お問い合わせ誠にありがとうございました。